この結婚はどうせうまくいかない 原作6巻第15章-㉑あらすじ|カイエターナの涙と、フアンの沈黙【ネタバレ】

フアンが語ったカイエターナの過去と、 義父が最後まで口を閉ざした真実。 この結婚はどうせうまくいかない

病床のフアンは、かなり回復したとはいえ庭を少し散歩するだけで寝込んでしまうことが常だった。
イサベラは対外活動で忙しく、弟のミゲルは一日中訓練に明け暮れている。

そのためか、イネスは時折、義父の手持ち無沙汰な日常を勝手に不憫に思い、
二人きりの時間を作り出した。

負担を感じているのは彼女ではなく、義父の方だったが。


ネタバレ注意
ここから先は、重大なネタバレを含みます。

第15章「人間と獣の時間」15章-㉑|あらすじ

リンゴと新聞切り抜き

この日も、フアンが食べようとしていたリンゴの皿を当然のように自分の膝へ持っていき、代わりに新聞の切り抜きを置いた。

数日に一度、大きな板数枚に新聞を貼りつけ、息子の記事を整理したものだった。

フアンは初め、「あの性格で、どうしてこんなことを」と戸惑った。
しかし、一つでも息子の立派な部分を見落とすまいと、切り抜きを指し示す手つきを見ていると、必ずしも義父のためだけの行動ではないようでもあった。

息子はといえば、どこへ行こうとそうでないふりをしながら目だけを動かし、こっそりとあの黒い髪を探していたのだから——おそらく幼い頃から、兆候はあったわけだが。

イネスは……そう、本当につくづく、そんな兆候など見えない少女だった。

やがてフアンがイネスを見ていると気づいた彼女は言った。

「可愛いことをしたので可愛く見えるのは分かりますけれど、
じっと見られると負担ですわ」

負担など微塵も感じていない図々しい顔だった。

カルデロンの影

新聞の中のカッセルを見つめながら、フアンは語り始める。

「出来のいい父の、冴えない息子」として生きることが恐ろしく、フアンは軍人ではなくメンドーサの権力の道を選んだ。

カルデロン・エスカランテの影の中で一生を生きていくことへの恐れが、半分。
きょうだいであるカイエターナが、父のせいで悲観する姿をこれ以上見ていられなかったことが、もう半分。

カルデロンは、この上なく潔白なエスカランテを望んでいた。

制服に泥水一滴も跳ねぬような一家を。
そしてカイエターナの強欲な気性が、将来人々の上に君臨することを恐れていた。

カイエターナには、幼馴染の頃から愛した先皇の皇太子がいた。
七年にわたって縁談を申し入れた皇太子との縁を、カルデロンは最後まで断ち切った。

三日三晩、父の部屋の前で膝をついて縋ったカイエターナは、完全に変わった。

恋人だった皇太子が他の女と結婚する姿を見て以来——彼女は自らの体を無造作に投げ出すように振る舞い、やがて皇子の中で最も愚かな者を選び、その寝所で目覚めた。

「父はその日、柔弱な息子よりも愛していた娘を失ったのだよ」 (引用:原作6巻)

カルデロンは死ぬその瞬間まで、カッセルだけを格別に可愛がった。
その言葉の中で、フアンの存在は黙殺されていた。

しかし、フアンの目にはもはや未練のようなものはなかった。

カイエターナを皇太子から引き離した父も、
彼女が望むまま今の皇帝との婚姻を後押ししたことも、
結局は何も救わなかった——とフアンは吐き捨てた。

どうせ皆、愚かだったのだと。

イネスは低く失笑し、新聞の中のカッセルの肖像を義父と共に凝視した。

残された時間

笑いながら話していたフアンが、ふと独り言ちた。

「私には、あまり時間は残されていないだろう、イネス」

カッセルの帰還まで耐え抜く自信がない、と。
すべてをカッセルたちに譲り、イサベラとエスポーサで過ごし、自分がいなくなった後、彼女が治める拠点を残してやりたいと続けた。

イネスは静かに問いかける。

発作のせいで記憶にないと言ったこと——本当は覚えているのではないかと。
倒れる前、オスカルが傍にいたことを。

フアンは厳格な顔でイネスの言葉を遮った。
フアンが真実を墓場まで持っていくつもりなのだと、イネスは知った。

それでも、生き延びた以上は

しかし彼女は、オスカルの手中を離れたフアンの運命も知っていた。
オスカルはもはや、まともに帝位に就ける者ではなかった。

皇帝の絶対的な後継者にもなれなかった。それなのに。

「……私の考えは違います、フアン。あなたはとても長く生きるはずです。真実を葬る墓場なんて、どこにもないでしょう」 (引用:原作6巻)

イネスは遠くない死を控えた者特有の感情をよく知っていた。

自分に残された人々を数え上げ、彼らのためになると考えれば、自分のためには何もしないでいられる——そんな感情を。

しかし彼女は、フアンにまだその時は来ていないことも知っていた。

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第15章-⑳|毒を仕掛ける手と、無実でいる覚悟

第15章-㉒あらすじ |エスカランテの宴

📖「6巻の読み方はこちら」
6巻以降の読み方ガイド

※本記事の人名・地名は原作ベースの仮訳です。今後の公式翻訳により表記が変更される可能性があります。

📕 第15章まとめはこちら
出征前夜までの全展開を整理(ネタバレ)

📖 作品情報・配信プラットフォーム

  • 邦題: この結婚はどうせうまくいかない
  • 原題: 이 결혼은 어차피 망하게 되어 있다
  • 原作: CHACHA KIM
  • 脚色: CHOKAM
  • 作画: Cheong-gwa

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