この結婚はどうせうまくいかないの結末は、
カッセルとイネスが、遠回りの末に再び互いを選び直す物語です。
その過程で、
皇太子オスカルは民衆の怒りの中で最期を迎え、
エミリアーノは贖罪を背負ったまま物語を終えることになります。
📕 ネタバレについて
本記事は結末まで含むネタバレ解説です。
※物語の核心(オスカルの最期・カッセルの結末)まで解説しています
「ネタバレなしで楽しみたい方」は、まずはこちら。
→ 完全ガイド(ネタバレを抑えて全体像を整理)
そのまま読み進める方は、この先で結末を詳しく解説していきます。
📕6巻以降(漫画未配信領域)を読む方へ
→ 6巻あらすじ一覧はこちら
▼最新話
本記事では、原作小説『この結婚はどうせうまくいかない』7巻までに起きた主要事件を時系列で整理し、物語の結末までをわかりやすく解説します。
※8巻で明かされる真相には触れていません。
物語終盤では、皇太子オスカルによる暴走、イネスの逮捕、そして戦争へ出征したカッセルの生死など、多くの事件が一気に収束していきます。
最終的に
・オスカルはどうなるのか
・イネスは助かるのか
・カッセルは本当に戦死したのか
原作小説の展開を整理しながら、結末まで解説します。
オスカルが語る「最初の人生」
オスカルはイネスを捕らえたとき、突然ルシアーノの名前を口にします。
彼は怯えるように、何度もつぶやきます。
「怪物だ……あの男は怪物だ……人間じゃない」(引用:原作より)
そしてオスカルは、イネスに最初の人生について語ります。
その人生では、ルシアーノ・ヴァレスティナがオソルノ公爵やイハル公爵らと反乱を起こし、皇帝の私生児を擁立してオスカルを皇位から追放しました。
オスカルは捕らえられ、ベルグラに監禁され、裁判もないまま数々の罪を着せられて処刑場へ送られたと語ります。
そしてその瞬間、オスカルにも回帰の機会が訪れたと。
使徒は彼にこう告げたといいます。
あの日の処刑場は、お前の運命ではなかったのだと。
だからこそオスカルは、すべてをやり直したのだと語ります。
そして最後に、イネスへの想いを吐露しました。
ーー君のためにやり直したのだと。
全てはルシアーノのせいだった。
あの男への復讐に、罪なき君が巻き込まれたのだと。
そうして、オスカルの復讐が始まりました。
ルシアーノが溺愛する妹――イネスを皇太子妃にし、彼を縛り付けることで。
アリシアの陰謀|オスカルが動いたきっかけ
オスカルは、回帰の構造についても知っていました。
人生は自ら命を絶つたびに、約10年ずつ過去へ戻る。
そしてイネスには「次の回帰がない」かもしれないと。
その事実を知っていたため、オスカルはイネスに対してうかつに手を出すことができませんでした。
その状況を大きく動かしたのが、アリシアの行動でした。
アリシアの策略により、意識のないままオスカルの寝室へ運び込まれたイネス。
その状況は、イネスにとって極めて危険なものでした。
この出来事は、後の悲劇へとつながる決定的な事件となります。
オスカルの暴走|イネス拘束のきっかけとなった事件
オスカルに追い詰められたイネスは、その場で刃物を手に取ります。
しかし彼女の行動は単なる自衛ではありませんでした。
イネスは、自分の身を守るために状況を利用し、事件として扱われる形を作り出そうとします。
それは、自分とお腹の子どもを守るためであると同時に、カッセルと共にオスカルを失脚させるための決断でもありました。
この出来事は重大な事件として扱われ、イネスは拘束されることになります。
カッセルは戦争へ|海軍の英雄となる
その頃、カッセルは異例の特進で海軍司令官として既に戦争へ出征しています。
戦場での活躍により、彼は次々と戦果を挙げ、国民から英雄として絶大な人気を得るようになります。

新聞やメディアでもその活躍は大きく取り上げられ、カッセルは一躍「戦争の英雄」として知られる存在になっていきました。
カッセル戦死の報せ
戦争の最中、カッセルが戦死したという知らせが届きます。
海戦の混乱の中で海へ落ち、行方不明になったという報告でした。
多くの人が彼の死を信じる中で、イネスだけはその知らせを信じません。
彼女は「カッセルは必ず戻る」と言い続けます。
イネスの釈放|世論が動いた瞬間
カッセルの人気と戦功は、結果的にイネスにも影響を与えます。
ヴァレスティナ家やエスカランテ家の働きかけ、そして世論の後押しによって、イネスは拘束状態から解放されることになります。
皇太子を巡る事件は次第に真相が明らかになり、オスカルの異常な執着も露わになっていきました。
オスカルの最期|民衆による私刑
一方、追い詰められ、廃位されたオスカルは、最終的に逃亡を試みます。
しかしその途中で民衆に見つかり、皇太子として絶対的な地位にいた男は、
最後には民衆の怒りの中で最期を迎えることになります。
📖 オスカルの最後はこちらでより詳しく解説しています。
▶使徒の予言と回帰構造から読み解く
→ 「オスカルの最後はなぜ悲惨だったのか|結末考察」
📖 なぜオスカルはここまで歪んだのか?
▶回帰構造と最初の人生、執着の正体を整理した考察はこちら
→ オスカル人物考察|執着の正体と回帰に縛られた構造
📖 では、イネスにとって「本当の愛」とは何だったのか?
▶対照的な存在として描かれるエミリアーノの考察はこちら
→ エミリアーノ人物考察|理想としての愛と喪失の構造
🌹 ここまでの展開をまとめて読みたい方はこちら
カッセル生還|無人島で救助
実は、カッセルは海へ落ちてから、しばらく漂流した後、無人島のようなどこかの陸地に流れ着いていました。
ラ・マンチャ海賊の残党たちに救助され、重傷と意識不明の状態が続きます。
約1か月後、彼はようやく意識を取り戻します。
その後オルテガ海軍に救助され、戦争はオルテガの勝利で終結しました。
物語の結末|双子と平穏な未来
すべての事件が終わった後、イネスとカッセルはようやく平穏な時間を迎えます。
二人の邸宅には、ある日迷い犬が現れます。
それは、かつての人生でも二人の庭に迷い込んできた犬でした。
しかし今回は、その犬に新しい名前がつけられます。
二人はその犬を「バスケス」と名付けました。
そしてイネスのお腹には、双子の命が宿っていました。
リカルドとイヴァナです。
数々の悲劇と戦争を乗り越えた二人は、
ようやく未来へ向かって歩き出すことになります。
エピローグは最初の人生
こうして『この結婚はどうせうまくいかない』の本編は、大きな事件の決着とともに一つの結末を迎えます。
しかし物語はここで終わりではありません。
原作8巻では、これまで断片的に語られてきた「最初の人生」の記憶が明らかになっていきます。
そこでようやく私たちは、この物語の本当の真実にたどり着くでしょう。
📖結末まで読んだ方へ
この物語は、結末を知ることで、「なぜそうなったのか」という過程の意味が初めて立ち上がります。
どの視点から辿るかによって、まったく異なる物語として見えてきます。
登場人物の関係が曖昧な場合は、人物相関図も参照できます。
▶ 人物相関図まとめ
▶ イネス人物考察|回帰と記憶の構造
▶ 第12章|エミリアーノ編
補記|物語のその先にあるもの
原作では、巻ごとに1枚だけ挿絵が収録されています。
その一枚は決して多くを語りませんが、カッセルとイネスという存在の美しさと、
この物語が持つ静かな余韻を強く印象づけます。
また外伝では、本編後の二人の姿も描かれています。
双子の子どもたち——
黒髪の少年リカルドと、
金髪にオリーブ色の瞳を持つ少女イヴァナ。
さらに、三人目の子どもも描かれており、
その姿は金髪に碧眼——まるで幼い頃のカッセルを思わせるような容姿でした。
6巻でイネスが見た“幼いカッセル”の夢を思い出す読者も多いかもしれません。
イネスの血と、カッセルの血がそれぞれ異なる形で受け継がれていくこと。
それは、この物語が単なる恋愛の完結ではなく、
「続いていく人生」の物語でもあったことを静かに示しているように感じます。
さらに外伝では、二人が新たな権力構造の中で立ち回りながら、
かつて語った“ある島”の開拓を任される姿も描かれています。
愛し合って終わりではなく、
その先の人生まで自分たちの意志で選び取っていく。
それが、この作品らしい結末なのかもしれません。
※本補記は外伝情報を含みます。(未読部分あり)
🌹 もし、この物語で描かれた
「愛が人を救うのではなく、壊してしまう瞬間」に心を動かされたなら——
同じ温度で読める別作品として、
『バスティアン』にも通じる「破壊と再生」の構造を整理しています。
📖 結末に至る過程(6巻以降)はこちら(漫画未配信領域)
→ 6巻あらすじ一覧はこちら
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