なぜ今の彼は、イネスに近づかなかったのか。
その答えは、彼の行動の中にあります。
本記事では、前世から続く悲劇と伏線を整理しながら、彼が選んだ“贖罪としての愛”の本質を読み解いていきます。
ネタバレ注意
ここから先は、重大なネタバレを含みます。
エミリアーノの選択|距離を選んだ理由
エミリアーノが距離を選んだ理由は、単純ではありません。
彼は一度、イネスと共に生きることを選び、
その結末を自分の目で見ています。
だからこそ今回の人生で彼は、
同じ選択を繰り返さないことだけを先に決めています。
——近づかないこと。
イネスを守るため、“決して、二度と、イネスに出会わない”と自分自身で決めた覚悟でした。
現状整理
エミリアーノの立ち位置整理
- 前世:イネスの駆け落ち相手/夫
- 結末:ルシアーノに射殺される
- 今世:記憶保持を選択した“例外的存在”
前世での関係期間
・出会い当時
イネス16歳/エミリアーノ18歳
・逃亡生活終盤
イネス20歳/エミリアーノ22歳
(まだあまりにも若い二人だった)
他キャラとの関係
- イネス:愛しているが、近づかない対象
- カッセル:現世で接触し、理解者になりつつある
- ルシアーノ:前世で命を奪った存在
エミリアーノの本質は「距離を取る愛」
エミリアーノの選択は、一見すると不可解です。
なぜなら彼は、イネスを深く愛しているにもかかわらず、自ら関係を断っているからです。
しかしその本質は明確です。
「自分が関わることで彼女が不幸になる」ことを知っている。
だからこそ彼は、“今回は絶対に会わない”という選択を取ります。
それは逃避ではなく、
最も過酷な責任の引き受け方でした。
触れられない存在としてのエミリアーノ
今のイネスにとって、エミリアーノという存在は、直接触れられるものではありません。
彼の過去も、これから起こり得ることも、
すべてイネスの側にだけ残されています。
だからこそ彼は、近づかないまま守られる対象として扱われています。
見られることなく、
それでも失われないように。
その距離の中で、彼は存在し続けていました。
記憶保持=罰であり、贖罪
作中で示唆されていますが、記憶を持ったまま回帰することは「祝福」ではありません。
つまり、自殺という罪に対する罰とも読み取れます。
その中でエミリアーノは、あえて記憶を保持する道を選びました。
——理由はたった一つ。
イネスと「関わらない」ため。
つまり彼は、
「忘れて楽になる」ことではなく、
「覚え続けて苦しむ」ことを選んだ人なのです。
カッセルの言葉の本当の意味
この言葉は、ただの皮肉ではありません。
「あの頭でたった一度、勇気を出したことでさえ…」(引用:原作5巻)
この一文が指しているのは、ペンダントを宝石商に預けたあの行動です。
エミリアーノは本来、イネスには決して関わらないと決めていました。
それでも一度だけ、“例外”を作りました。
それが、 「忘れて」と伝えるための導線だったのです。
つまりこの行動は──
- 再会のためではない
- 愛を取り戻すためでもない
すべて、イネスを罪から解放するためのものだったのです。
伏線回収
ペンダント=愛ではなく“確認装置”
あのペンダントの役割は特殊です。
イネスが気づかなければ
→ 記憶はない(それでいい)
イネスが気づけば
→ 記憶を持っている
つまりこれは、
“再会のための道具”ではなく、
イネスが覚えているかどうかを“確認するための装置”だったのではないでしょうか。
核心| エミリアーノという男の結論
ここまでをまとめると、彼はこういう人物になります。
・愛している
・だから近づかない
・その苦しみを受け入れる
そして、
それを一生続ける覚悟を持っている
📖 イネスの回帰と記憶は、
エミリアーノとの関係を理解する上で重要な要素です。
📖 また、エミリアーノとイネスが過ごした“4年間”については、
第8章⑨で詳しく描かれています。
まとめ
エミリアーノは、「愛するがゆえに近づかない」という選択を、
自らの罰として引き受けた人でした。
・前世の悲劇を繰り返さないための距離
・記憶を保持するという贖罪
・ペンダントに込められた“確認”の意図
これらすべてが重なり、彼の愛は「成就しないこと」を前提に成立しています。
だからこそ彼の存在は、この物語において最も静かで、最も美しく、
重い“愛の形”だと言えるでしょう。
📖この考察を読み終えた方へ
エミリアーノの行動が最も強く表れた一連のエピソードは、
第12章に集約されています。
また、この関係性をイネスの視点から捉えると、全く異なる構造が浮かび上がります。
▶ 第2章|イネス・ヴァレスティナの視点
カッセル・エスカランテ人物考察①はこちら
▶ カッセルという人物の構造を整理した記事
📖 作品情報・配信プラットフォーム
- 邦題: この結婚はどうせうまくいかない
- 原題: 이 결혼은 어차피 망하게 되어 있다
- 原作: CHACHA KIM
- 脚色: CHOKAM
- 作画: Cheong-gwa
【日本語版漫画】
・ピッコマ(最新話先行配信)
・めちゃコミック
・LINEマンガ
・comico
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