本記事は、管理人ロゼの個人的な視点から描かれた考察です。本記事では、原作第1巻第2章における、イネスの回帰直後の心理構造を整理します。
死を選んだ直後、16歳のイネスは、狩場へと引き戻されました。
なぜ彼女は、刑罰であるはずの回帰を「祝福」と誤認したのか。
そこにはオルテガという国の民族性と、彼女が受けた貴族教育が招いた、あまりにも切ない「誤認」がありました。
📖この記事の位置づけ
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第2章②|祝福と誤認された回帰(この記事)
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あらすじ|原作1巻2章 イネス・ヴァレスティナの視点②
銃声とともに命を絶ったはずのイネスが、次に目を開けたとき、
その手には死の直前と同じ重みの長銃が握られていました。
しかし、そこは血塗られた崖っぷちではなく、懐かしいペレス公爵領の狩場。
鏡のような水面に映るのは、皇太子との結婚を4か月後に控えた、瑞々しい16歳の自分でした。
夢であることを疑い、自らを傷つけ、兄ルシアーノや侍女フアナの顔をこね回して、その「若さ」を確認するイネス。
「……春、春だったわ。まだ、春なのね」(引用:原作1巻2章)
絶望の10年を経て、彼女は人生の不幸が始まる直前の、
輝かしい春へと戻ってきたことを確信します。
考察|多血質な情熱、高尚さに抑制された「善良さ」
イネスという人格を紐解く鍵は、彼女が持つ「多血質な気質」と、それを封じ込めた「貴族の教養」の摩擦にあります。
「復讐したいと思えば大抵は復讐を果たしたし、殺してしまいたいと思えば大抵は殺してしまった。その後のことなど、実際、彼らにとってはあまり意味のないことだった。」
(引用:原作1巻)
このように、オルテガの人々は情熱的で、後先考えずに感情を爆発させる民族性を持っています。
イネスもまたその血を引いていますが、彼女は「高度な教育を受けた貴族」として、一生を通じて耐える術を学びました。
彼女が最初の人生でオスカルを殺さず自死を選んだのは、理性的だったからではありません。
「愛する家族を断頭台に送らない」という、彼女なりの極めて情熱的で、一点の曇りもない「善良さ」ゆえの決断だったのです。
名セリフ考察|「善良さへの対価」という名の刑罰
イネスは、この回帰を自らの忍耐に対する神からの贈り物だと解釈します。

「これは機会であり、祝福だった。
誰も傷つけず、自らの憎しみを噛み殺した善良さへの対価……
忍耐の価値」
「自分は正しく、善良に、耐え抜いて死んだ。だから神がやり直しの機会をくれたのだ」というロジック。
そして、この独白に続く、この言葉が意味するものは……
その時は、そんなものだと思っていた。
彼女がまだ、一度きりの死しか知らなかった時には。(引用:原作1巻)
🌹「祝福」が実は逃れられない「刑罰」の始まりでした。
そして、この「祝福の誤認」こそが、彼女を次なる過酷な運命の道へと突き動かす原動力となってしまいます。
原作小説ならではの見どころ|ルシアーノを殴る感触が教える現実
回帰を確信するシーンの描写は、原作ならではの生々しさに満ちています。
ルシアーノを殴る感覚は、オスカルをむやみやたらに叩きのめしていたあの感覚と、双子のように似通っていた (-原作第1巻より-)
「お前には過ぎたお方だ」とオスカルを崇める兄に飛びかかり、
その胸ぐらをつかんで殴りつけるイネス。
「生きて誰かを殴る感覚」ーーこれこそが、彼女にとって何よりの現実の証拠となる皮肉。
10年間の地獄を生き抜いた彼女の魂は、16歳の瑞々しい肉体に宿りながらも、その拳にはオスカルを殴り続けた「執念」がそのまま残っているのです。
まとめ|まだ、一度きりの死しか知らなかった彼女は……
今回の考察では、
- 回帰を「忍耐への報酬」と信じたイネスの幸福な誤解
- オルテガの多血質な気質と、それを押し殺した貴族の矜持
- 「祝福」という言葉の裏に隠された、壮大な刑罰の伏線
について整理しました。
ーー「天国へ行く前に、人生を再び、正しく締めくくる機会」
そう信じて疑わない彼女は、この後、エミリアーノとの出会いへと突き進みます。
それが神の与えた「最悪のいたずら」だとは知らずに。
📖 この章で描かれている違和感は、1巻全体の構造の中で見るとよりはっきりしてきます。
→ 原作1巻総括|すべての始まりに隠されたすれ違いを整理
📚この記事を読んだ方へ
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📖 今回のエピソード対象範囲
| プラットフォーム | 対象話数 |
| ピッコマ・LINE漫画 | 第10話 |
| めちゃコミ | 第11話 |
📖 作品情報・配信プラットフォーム
- 邦題: この結婚はどうせうまくいかない
- 原題: 이 결혼은 어차피 망하게 되어 있다
- 原作: CHACHA KIM
- 脚色: CHOKAM
- 作画: Cheong-gwa
【日本語版漫画】
・ピッコマ(最新話先行配信)
・めちゃコミック
・LINEマンガ
・comico
📖 原作小説・漫画(韓国語版)について
管理人ロゼは、完結までの物語を見届けた後も、以下の公式配信サイトで大切に作品を追い続けています。
- 原作小説:韓国公式サイト(RIDI)にて配信中
- 原作漫画:kakaopage
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