第15章「人間と獣の時間」15章-⑥|あらすじ
本堂の祭壇で作業をしていたローデスの元に、メンドーサからエミリアーノの絵が届く。
エミリアーノは作業の手を止め、ローデスと共に宿舎へ向かう。
ドン・ホアキンが保管していたはずの絵がなぜ送り返されてきたのか、二人は疑問を抱きながら移動する。
宿舎に到着し部屋のドアを開けると、狭い室内には足の踏み場もないほど大量の絵画が立てかけられていた。
それは、エミリアーノが過去数年間にわたって描いてきた作品群だった。
エミリアーノは無言で絵を確認していく。
各地の風景、イネスのミサ、結婚式を挙げた礼拝堂などの光景が並んでいた。
ローデスは、かつてエミリアーノが心血を注いで描いた「窓辺に座る黒髪の女性の後ろ姿」の大きな絵がないことに気づく。
その絵について語るローデスに対し、エミリアーノは自嘲気味に応じる。
エミリアーノ自身は、その絵を完成させて以来、直視することができずにいた。
ローデスがベッドの上に置かれていた封書を見つけ、エミリアーノに手渡す。
エミリアーノは一人で封を解き、中身を確認する。
手紙の差出人はカッセル・エスカランテ・デ・エスポーサ。
不当に占有されていた絵画とネックレスを本来の持ち主に返却したこと、
そして彼女が平穏を得たことが記されていた。
そして、紙の裏にはもう一文が添えられていた。
「私の記憶を代わりに記録してくれた高貴な手に感謝を」(引用:原作6巻15章)
エミリアーノは手紙を読み終え、深く息を吐き出す。
その後、廊下にいた彼が使いっ走りとして使っている少年・ルカを呼び、ローデスにも協力を求める。
もう、すべて忘れて差し上げるときが来たのだ。
エミリアーノは手にした絵をすべて焼却場へ運ぶよう指示した。
※この回のエピソードは、過去の描写とあわせて見ることで意味が変わってきます
→ 該当考察はこちら
◀第15章-⑤②|対抗のための方針を固めていく回(前の記事へ)
▶第15章-⑦|歴史に刻まれた口づけ(次の記事へ)
📖「6巻の読み方はこちら」
→6巻以降の読み方ガイド
※本記事の人名・地名は原作ベースの仮訳です。今後の公式翻訳により表記が変更される可能性があります。
📕 第15章まとめはこちら
→ 出征前夜までの全展開を整理(ネタバレ)