この結婚はどうせうまくいかない 原作3巻8章㉒|人魚と兵士 ― 溺れて死んでもいいほど【ネタバレ】

この結婚はどうせうまくいかない 原作3巻8章㉒|人魚と兵士 ― 溺れて死んでもいいほど この結婚はどうせうまくいかない

原作小説『この結婚はどうせうまくいかない』第3巻8章㉒をネタバレ考察します。
本記事は、管理人ロゼの個人的な視点から描かれた考察です。


噴水の水の中に、兵士が沈んでいる。

岩の上に座る人魚ばかりに目を奪われていると、
その姿には気づかない。

この夜、イネスもまだ知らなかった。
人魚を追って海へ沈んだ兵士が、すぐ隣にいたことを。

📖この記事の読み方
本記事はネタバレを含む考察記事です。

・作品全体を整理したい方はこちら
完全ガイド
人物相関図まとめ

あらすじ|人魚と兵士 ㉒

噴水広場で、カッセルは人魚の伝説を思い出した。

心臓を持たない人魚と、その人魚を追って海へ沈んでいった兵士の話。

イネスは「間抜けだわ」と言い、カッセルも一度は同意した。

—— しかし
もしかしたら、愚かではなかったのかもしれない。
溺れて死んでもいいほど、愛していたのだろう。

イネスはそれを聞いて、男って馬鹿ねと笑った。

カッセルは笑う彼女を見て、
このまま絵に残せたらいいのにと思った。

寓話|人魚と兵士

美しくも心臓を持たない人魚たちは感情を知らず、
誰も愛さず、だからこそ傷つくこともない生涯を送る。

ある日、提督の若き水兵が人魚を救い、恋に落ちた。

人魚は彼が本当に自分を愛しているか試したかった。

愛しているという言葉だけでは足りなかった。
だから、陸を離れて海で共に暮らそうと言った。

兵士はすぐに後を追った。
深く、より深く、
とうてい息などできない場所まで……。

人魚たちは人間が海で息をできないことを簡単に忘れてしまい、
愚かな兵士は息が詰まるほど、人魚を愛していた。

人魚は手遅れになってから、死んだ兵士を引き上げようとした。

人魚は純粋に考えた——水の外へ出れば息をすることができ、息をすることができれば生きられるはずだと。

しかし彼は海へ沈んでいくだけだった。

人魚が望んだ世界へ。

彼女には永遠に届かない場所へ。

これだから男って……

「あなたの言う通り、彼は間抜けだったわね」

イネスが水の中の兵士の銅像を目で測りながら言った。

おかしな女に目を奪われて、
後ろを追いかけるうちに、自分が死んでいくことにも気づかないなんて。

カッセルは同意した。

「そもそも半分が人間で、半分が魚の女の魅力って何なの?」

「顔、かな?」

「これだから男って間抜けだわ……」

カッセルは、その言葉にふと苦笑した。

イネスは訳も分からず彼を見上げた。

奇妙なほどに、愛らしかった。

彼女は人魚に似ていた

この結婚はどうせうまくいかない|人魚と兵士, 噴水のそばのイネス

カッセルは人魚を見て、再びイネスを見た。

彼女は人魚に似ていた。
人魚のように綺麗だった。

ただ、人魚のような振る舞いとは程遠かった。

彼を試すこともなく、彼の愛を望みもせず、
自分と共に去ろうと言うこともない。

それどころか、彼を弄ぶほどの関心すらないのだろう。

—— それにもかかわらず、彼女は人魚に似ていた。

綺麗なこと以外、何一つ似ていないはずなのに。

兵士は間抜けではなかった

「もしかしたら、愚かではなかったのかもしれない……」

「愚かでなかったら?」

「溺れて死んでもいいほど、人魚を愛していたんだ」

「愚かね」

「……ああ、愚かだな」

カッセルはすぐに同意するふりをした。

イネスは彼の頼りなさをからかうように鼻をしかめ、小さく笑った。

このまま絵に残せたらいいのに、と彼は思った。

それでも、上出来だった

彼女が笑っている姿の銅像があればよかったのに、とカッセルは思った。

——たぶん、君が人魚に似て見えるのは、兵士が人魚を愛したように、私も君を愛しているからだろう。君を追いかけて水に溺れて死んでもいいほど。
どうやって呼吸すればいいのかさえ、分からないほど。
そうやって時々、愚かで、奇妙なほど馬鹿なやり方で。
(引用:原作3巻)

—— そして、
もしかしたら、人魚が兵士を愛さなかったように、君も私を愛さないから……。

肺の中に水がいっぱいになるような、
息苦しいほどの考えだった。

それでも——

イネスが噴水の水を指先で軽く弾きながら、口元を持ち上げた。

カッセルはかすかな挫折感の中で、感動していた。

それでも、この姿はいつまでも彼のものだろう。

だから、溺れて死んでも、
これくらいなら上出来だった。

📖「溺れて死んでもいいほど、人魚を愛していた」

この一言で、兵士は昔話の登場人物からカッセル自身へと変わりました。

「人魚と兵士」は誰の物語なのか──作品全体を通して読み解いた考察はこちら

「人魚と兵士」は誰の物語なのか|カッセル・エスカランテ人物考察③

▶ 次の話(続き)
3巻第8章| 人魚と兵士 ㉓(※更新予定)

📚関連記事

原作2巻総括|白黒だった人生に色が戻り始める

8章「人魚と兵士」は、カンラン石のメダルによって封じられていた記憶が動き出し、
イネスとカッセルの過去が少しずつ姿を現し始める章でした。

2巻全体を通して見ると、ここで描かれていたのは恋愛の進展ではなく、
「白黒だった人生に色が戻り始めること」だったのかもしれません。


▶ まとめて読みたい方はこちら
この結婚はどうせうまくいかない 考察一覧

▶ 作品全体を理解したい方はこちら
完全ガイド

▶ 登場人物を整理したい方はこちら
人物相関図

🌹 更新情報は @koyakoya0515 でもお知らせしています

📖 今回のエピソード対象範囲

プラットフォーム対象話数
ピッコマ・LINE漫画・COMICO第41話相当
めちゃコミ第42話相当(推定)

📖 作品情報・配信プラットフォーム

  • 邦題: この結婚はどうせうまくいかない
  • 原題: 이 결혼은 어차피 망하게 되어 있다
  • 原作: CHACHA KIM
  • 脚色: CHOKAM
  • 作画: Cheong-gwa

【日本語版漫画】
・ピッコマ(最新話先行配信)
・めちゃコミック
・LINEマンガ

・comico

📖 原作小説・漫画(韓国語版)について
管理人ロゼは、完結までの物語を見届けた後も、以下の公式配信サイトで大切に作品を追い続けています。

  • 原作小説:韓国公式サイト(RIDI)にて配信中
  • 原作漫画:kakaopage
    ※海外サービスのため、日本からの利用条件は事前確認をおすすめします。

【免責事項】

※翻訳方針については当サイトの翻訳・引用ポリシーをご確認ください。
※本記事は作品のテーマを考察するものであり実在の行為を推奨・肯定する意図はありません。
※作品の引用・翻訳は著作権法の範囲内で行い、引用元を明記しています。
※本記事は作品内容の分析・評論を目的としたものであり、原作の翻訳全文を掲載するものではありません。