原作小説『この結婚はどうせうまくいかない』第3巻8章㉑をネタバレ考察します。
本記事は、管理人ロゼの個人的な視点から描かれた考察です。
「帰ってくればいい。」
その一言は、
イネスが最初から諦めていた未来の話だった。
📖この記事の位置づけ
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あらすじ|人魚と兵士 ㉑
アセベド邸での夕食を終えた帰り道、イネスは官邸へ直接戻らず丘を登った。
石につまずいたところをカッセルに抱き上げられ、
そのまま噴水広場へ連れて行かれた。
冬にはエスポーサへ、
新年にはメンドーサへ——と口にしたイネスに、
カッセルは「帰ってくればいい」と言った。
イネスはカッセルの未来を知っていた。
いつか彼は海軍を離れ、エスカランテ家の継承者として元の場所に戻る。
その未来を飲み込みながら、
冷たい手を握られたまま、乗馬と狩りの約束をした。
アセベド邸の夜
アセベド夫妻は良い人たちで、とても幸せそうだった。
謝罪に来たはずが、国賓のような歓待だった。
カッセル・エスカランテの贈り物、
イネス・エスカランテが選んだ宝石——
それらはたちまち家宝となり、銘板に刻む文句まで決まった。
肉料理が続き、イネスの好きな果物が次々と出てきた。
ワインに酔った彼らに合わせて笑っているうちに、
イネスもそれなりに気分が良くなった。
彼女はワインを一口も飲まなかった。
それでも、その夜は少しだけ心地よかった。
二組の夫婦の夕食は、完璧だった。
イネスがこれまで知ってきた夜とは、少し違う種類の夜だった。
噴水広場
帰り道、石につまずいたところを、カッセルに抱き上げられ、
そのまま丘の頂上へ連れて行かれた。
「こうなると思っていたんだ。」
「あなたって本当に大げさね……。」
「君を見ていると、人はどうしてこんなに弱いのかと思うよ。」
腰がひと握りの女性たちで溢れかえる世の中だった。
以前の生活ならともかく、今の彼女はそんなにもか弱い姿とはかけ離れていた。
——それでも
「君はあまりにも小さくて、か弱い。」
私が小さいのではなく、
あなたが過剰に大きいのだという言葉は、もうこれ以上言うのも疲れたので飲み込んだ。
カッセルにとっては、自分は既に小さくてか弱い何かなのだろう
広場の真ん中には小さな噴水があり、
低い柵の下には、背の低い花が茂っていた。
彼の腰ほどの高さの低い街灯があちこちに灯っていた。
噴水の中央、
岩の上に座っている美しい人魚の像がきらめいた。
二人はごく最近、この場所を知った。
本当に偶然で、マリオが道を間違えたせいだった。
カッセルは噴水の手すりにイネスを降ろした。
冷たい夜風が頬に当たって心地よかった。
背後からは水の流れる音、
遠くには波の音。
「もっと早く知っていればよかったわ」
帰ってくればいい
もっと早くに知ってれば……
そうすればカルステラに滞在中、
もっとたくさん来られたのにとイネスは惜しんだ。

「一体どこへ行くんだ?」
冬にはエスポーサへ、
新年にはメンドーサへ行かなければならないだろうから——
「帰ってくればいい。君がどこへ行こうと」
「またカルステラに戻ってくればいい」 (引用:原作3巻)
とても断固とした口調だったので、イネスは初めて彼を振り返った。
カッセルは彼女を見つめながら、笑った。
「君がカルステラを気に入っているのは分かっている、イネス」
彼女は少し図星を指されたように口元を歪めた。
二人が見ていた未来は
「—— それで、どうやってずっといるつもりなの?」
イネスの問いは、任地の話ではなかった。
彼女はいくつかの未来を記憶していた。
カッセル・エスカランテはいつか海軍を離れ、エスカランテ家の継承者としてオスカルの後ろに立つだろう。
前の人生でもそうだったように。
今ではイネスも知っていた。
彼が海軍を愛し、祖父を尊敬していることを。
そして、それが終わることも、また知っていた。
前世の彼が望まなかった結婚に関しては、既に彼女がめちゃくちゃにしてしまっていたが、
少なくとも、離婚は元の彼を取り戻せる可能性があった。
彼女が彼に取り戻してやれる自由は、
せいぜい寝室でのことくらいだった。
いずれにせよ、
カッセル・エスカランテはいつか自分が望んだ人生を失うことになるだろう。
イネスはカッセルへの罪悪感を飲み込んだ。
どうせ彼女と関係なく彼の人生は再び遠くへ流れていくのだから。
彼の人生を変えてしまったという出過ぎた罪悪感などではなかった。
カッセルが飲み込んだ言葉
カッセルもまた、いくつか言葉を飲み込んでいた。
ここで、君と二人きりで、何の干渉もなく——そうやって生きる今が好きだと。
本能的に、その言葉が彼女を怯えさせるだろうと判断した。
押し付けた例の宝石たちのように、
彼女にとっては全く役に立たないものなのだろう。
だから飲み込んだ。
代わりに、彼女の冷たい手をそっと握った。
言葉は残るけれど、行動は過ぎ去るものだから。
帰って来る場所
「乗馬ができるって言ってたな?」
「以前、狩りにも興味があるようだったな。」
カッセルはふと思い出したように尋ねた。
「射撃を教えようか?」
イネスは素直に頷いた。
「ええ。教えて。」
—— 乗馬も、狩りも、射撃も。
イネスの中で、静かに胸の奥で何かが息をし始めていた。
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→第8章㉒|人魚と兵士 ― 溺れて死んでもいいほど
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8章「人魚と兵士」は、カンラン石のメダルによって封じられていた記憶が動き出し、
イネスとカッセルの過去が少しずつ姿を現し始める章でした。
2巻全体を通して見ると、ここで描かれていたのは恋愛の進展ではなく、
「白黒だった人生に色が戻り始めること」だったのかもしれません。
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→ 人物相関図
📖 今回のエピソード対象範囲
| プラットフォーム | 対象話数 |
| ピッコマ・LINE漫画・COMICO | 第41話相当 |
| めちゃコミ | 第42話相当(推定) |
📖 作品情報・配信プラットフォーム
- 邦題: この結婚はどうせうまくいかない
- 原題: 이 결혼은 어차피 망하게 되어 있다
- 原作: CHACHA KIM
- 脚色: CHOKAM
- 作画: Cheong-gwa
【日本語版漫画】
・ピッコマ(最新話先行配信)
・めちゃコミック
・LINEマンガ
・comico
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管理人ロゼは、完結までの物語を見届けた後も、以下の公式配信サイトで大切に作品を追い続けています。
- 原作小説:韓国公式サイト(RIDI)にて配信中
- 原作漫画:kakaopage
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