本記事は、管理人ロゼの個人的な視点から描かれた考察です。
絶望の淵に沈むイネスをバルコニーに残し、カッセルは一人、悪意の渦中に立ち戻ります。
そこには、仕掛けた罠の成功を確信し、勝ち誇った笑みを浮かべるアリシアの姿がありました。
今回は、カッセルとアリシアによる剥き出しの心理戦を深掘り。
最愛の妻を守るため、カッセルが放った「最後の一撃」とは。
📖 この記事の位置づけ
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あらすじ|小説第5巻14-26
バルコニーの前でイネスを守るように立つカッセルの元へ、アリシアが現れます。
彼女はイネスの過去を「不貞」や「罪」として嘲笑い、
カッセルの独占欲を煽ることで夫婦を引き裂こうと画策します。
しかし、カッセルは既にイネスの過去を一部受け入れ、
彼女の苦しみさえも共に背負う覚悟を決めていました。
カッセルは嘲笑うかのように一蹴し、
彼女自身の不幸な結婚生活を逆手に取った痛烈な反撃で、皇太子妃を沈黙させます。
管理人ロゼの考察|「愛」が弱点にならない唯一の男
アリシアの誤算は、
カッセル・エスカランテという男の「愛の深さ」を完全に見誤ったことです。
彼女は、男というものは妻の過去を知れば、怒りに狂い、
その体を投げ捨てたいと願う利己的な存在だと信じて疑いませんでした。
しかし、カッセルは違いました。
彼は、イネスが「自分を愛しているからこそ、見せることができない」と泣いた理由が、
彼女を苛む深い罪悪感にあることを見抜いています。
「君がそんなに苦しむ必要はないと告げることも、また別のナイフで彼女を再び刺すことに過ぎないだろう。」(- 原作第5巻より -)
彼女を傷つけないために、あえて「知っている」と言い出せないカッセルの沈黙。
それは、アリシアの薄っぺらな悪意が到底及ばない、究極の献身でした。
名もなき画家の祈りと、カッセルが悟った「後ろ姿」の意味
ここで特筆すべきは、カッセルが内心で抱いた、イネスが愛し、そして、かつてイネスを愛した男・エミリアーノへの理解です。
アリシアが「不貞の証拠」として突きつけた絵画は、おそらく、「彼ら」が逃亡しながら過ごしたすべての場所を描いたもの。
ーーその涙が出るほど短い結婚の始まりから終わりまで。
そして、カッセルは、今やエミリアーノという男がどれほど臆病で、どれほどイネスを大切に想っているかを完全に理解しているため、エミリアーノがこの絵を世に出すなどありえないことだと確信しています。
ビルバオで彼と実際に対面しているカッセルにとって、その選択の意味はもはや推測ではなく、確信に近い理解だったはずです。
「あの馬鹿野郎が、二度と会えない恋しさに負けて何枚か描いて、それすらも厳重に隠しておいただろうに(中略)
あの頭で一度勇気を出したことさえ、彼女の罪を知ってから、『大丈夫だから忘れろ』という一言を伝えるためだった。」(-原作小説第5巻より引用-)
エミリアーノは、イネスの顔を隠れて一目見るだけのことさえできないほど、自分の分をわきまえた男でした。
それでも彼は、たった一度だけ「境界」を越えています。
——彼女に「大丈夫だから忘れろ」と伝えるために、ペンダントを宝石商に託した、「あの」選択です。
エミリアーノは、「愛するがゆえに近づかない」という選択を、
自らの罰として引き受けた男でした。
だからこそ、カッセルにとって、アリシアの言葉は「無知な刃」に過ぎなかったのです。
彼が描いたのは、顔の見えない「後ろ姿」。
それは「僕のことは忘れて、君の罪も忘れて、ただ幸せになってほしい」という、切実な祈りだったのでしょうか。
それとも、この絵には別の何かが宿っているのでしょうか。
名セリフ考察:不実な皇太子妃への痛烈な引導

「(前略)……あなたのような女性と出会う不幸を免れました。
殿下の夫君は、おそらくその不幸に耐えられなかったようですね。」
イネスの過去を執拗に「下品な夢」と侮辱するアリシアに対し、カッセルが放った一言。
これは反撃ではない。
「お前はもう勝てない」と宣告した一言です。
「自分を愛してくれるイネスが選んでくれたから、僕は幸せだ。それに比べて、あなたに愛されるオスカルは不幸だ」と、アリシアの存在そのものを否定するような、鮮やかな反撃です。
🌹 カッセルのこの言葉、最高にスカッとします。
どんなに言葉で刺されても、イネスへの愛を盾にして微動だにしないカッセル。
アリシアが「最高の切り札」だと信じていたものは、カッセルにとっては「愛おしい妻を守るための理由」にしかならなかったのです。
かつてイネスが愛した男が描いた「後ろ姿」に込められた悲しい祈りさえも、今のカッセルにとっては彼女を愛し抜くための背景に過ぎない……
その器の大きさに、胸が熱くなります。
そして、エミリアーノの健気な献身にも心が打たれます。
原作ならではの見どころ
漫画版でどこまで描かれるのか――
気になる方も多いはず。
この「視線だけで相手を射抜くようなカッセルの冷徹さ」と、「アリシアの顔からゆっくりと余裕が消えていく描写」、漫画でどのように描かれるのか。
再開が待ち遠しいですね。
原作小説では、カッセルが内心で「この女の首をひねることがどれほど簡単か」と想像するほどの激しい怒りと、それを一滴も表に出さない軍人としての自制心の対比が、息苦しいほどの緊張感で描かれています。
この心理的攻防の「静かなる迫力」は、文字で読むからこそ脳内に鮮烈に刻まれます。
まとめ
今回のエピソードは、
- アリシアの仕掛けた「過去の暴露」という罠を、愛の力で跳ね返したカッセル
- イネスを追い詰める言葉の刃を、そのままアリシアに突き返した反撃
- 夫婦を引き裂こうとする悪意が、皮肉にも二人の絆を(形は歪であれ)証明した瞬間
つまり、今回の本質は、「過去は弱点ではなく、守る理由になる」とカッセルが証明した回でした。
アリシアを黙らせたものの、バルコニーの向こうではイネスがまだ地獄の中にいます。
カッセルは、どのようにして彼女を「今」に連れ戻すのか。
そのときカッセルは、彼女のすべてを受け止めることができるのか。
——そしてイネスは、ようやく「今」を生きることができるのか。
📚この記事を読んだ方へ
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📖 今回のエピソード対象範囲
| プラットフォーム | 対象話数 |
| ピッコマ・LINE漫画 | 漫画再開後掲載します |
| めちゃコミック | 漫画再開後掲載します |
📖 作品情報・配信プラットフォーム
- 邦題: この結婚はどうせうまくいかない
- 原題: 이 결혼은 어차피 망하게 되어 있다
- 原作: CHACHA KIM
- 脚色: CHOKAM
- 作画: Cheong-gwa
【日本語版漫画】
・ピッコマ(最新話先行配信)
・めちゃコミック
・LINEマンガ
・comico
📖 原作小説・漫画(韓国語版)について
管理人ロゼは、完結までの物語を見届けた後も、以下の公式配信サイトで大切に作品を追い続けています。
- 原作小説:韓国公式サイト(RIDI)にて配信中
- 原作漫画:kakaopage
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