本記事では、第15章①の出来事の流れを整理します。
第15章「人間と獣の時間」15章-①|あらすじ
半月前、バルカ家がオルドバに私兵を投入し、ドン・ホアキンの邸宅を襲撃していたことが判明する。
メンドーサで最も高い税率を誇るこの一帯は、国家が特別に治安を保障する区域だ。
富ある商人たちが、財産を守るためだけに選ぶ場所。
本来は国家が治安を保障する不可侵の区域であり、内部の協力があったと考えられた。
この動きの背後にオスカルの存在を見たカッセルは、その執着の性質を理解しながらも、冷ややかに受け止める。
彼の思考は、そのままオスカルという男へと向かう。
執着と嫉妬、そして醜い欲望——血よりも濃くそれらが流れているような男。
エミリアーノを4年間も追いかけ、打ち負かせず、そして今、イネスの新たな弱点を手に入れようと動き出した。
哀れで、滑稽で、しかしどこか——自分と重なる男。
バルカ家の展覧会にあったエミリアーノの絵は、すべてカッセルが買い取り、ビルバオへ返送するよう命じる。
使用人たちが去り、部屋にひとつの絵だけが残る。
黒い髪の女と、ゆりかごの中の赤ん坊。
カッセルはゆっくりと、その子供を見つめる。
そして彼は、絵を裏返す。
そこに記されていたのは、エミリアーノが何かに急かされるように書き残した、聖書の一節だった。
そして彼は理解する。
その絵に描かれていたのは、エミリアーノの記憶ではなく、自身の過去であったことを。
それは、最初の人生で失われた、名も残らなかった息子の記憶だった。
この場面は、出来事以上の意味を含んでいる可能性があります。
この点については、後日あらためて整理します。
▶次へ:第15章-②|教会で見かけたのは……答えを求める相手
📖「6巻の読み方はこちら」
→6巻以降の読み方ガイド
※この場面は、原作5巻の出来事と繋がっています
→ 原作5巻14-25考察
※本記事の人名・地名は原作ベースの仮訳です。今後の公式翻訳により表記が変更される可能性があります。
📕 第15章まとめはこちら
→ 出征前夜までの全展開を整理(ネタバレ)