原作小説『この結婚はどうせうまくいかない』第2巻第7章⑤をネタバレ考察します。
本記事は、管理人ロゼの個人的な視点から描かれた考察です。
「どうかイネス様を傷つけないであげてください。」
ラウルが去った後、カッセルは一人だった。
傷という言葉が、砂粒のように口の中にざらざらと残っていた。
📖この記事の位置づけ
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あらすじ|人にだけ優しい犬もいる⑤
パーティーが終わった夜、カッセルの寝室にラウルが現れる。
イネスが監視されている事実を知っていると、ラウルは言った。
その言葉の奥にあったのは脅しでも交渉でもなく、ただ一つの懇願だった。
カッセルは動じなかった。
嫉妬を認め、不快感を認め、すべて認めた。
ラウルは最後まで立ち去らず、深く腰をかがめて言った。

「どうかイネス様を傷つけないでください。」
(引用:原作2巻)
考察01|「私はただの忠実な従僕です」
カッセルが「イネスを愛しているのか」とラウルに問うと、
ラウルの顔が火がついたように赤くなった。
しかし返ってきた言葉は、予想外のものだった。
愛などという下等な言葉に自分を当てはめないでほしい。
自分の忠誠心はそれよりもっと崇高だ、と。
カッセルはそれを「ただの変態」と結論づけた。
しかし同時に、この盲目的な忠誠が、
イネスに害を及ぼすことは絶対にないとも見抜いた。
崇高と言っても変態は変態だ。
しかし、害のない変態だった。
ラウルへの嫉妬がカッセルを動かしていたことは、彼自身も認めている。
嫉妬と指摘されて否定しなかった。
それどころか、認めたついでに、もっと認めた。
考察02|「イネスがお前のような者に満足するはずがない」
カッセルの言葉を聞き、ラウルは皮肉混じりに言った。
「本当に人を卑下したり、偏見を持ったりしない方なのですね」と。
しかしカッセルは、その皮肉を受け流すように肩をすくめた。
カッセルの言葉は侮辱ではない。身分の話でもなかった。
ラウルを値踏みしながら、イネスを基準に測っていた。
イネスが何を必要とするか。
その答えがラウルではないと、ただ言っただけだった。
傲慢なのに、どこか公平なカッセル。
ただ、その公平さは、イネスに関することにだけ静かに灯る。
結局、カッセルはラウルがイネスに盲目的に忠実であることを最終的には認めた上で、
嫌いだと言いながら、そのままにしておくと判断する。
カッセルにとってイネスは、すでに自分の感情を測る基準になっていた。

「お前は崇高な従僕で、私は欲望にまみれた夫ということか?」
皮肉っぽく言いながら、
どこか本気でそう思っている口ぶりだった。
考察03|離婚という名のユニコーン
カッセルはこの夜、ふと思う。
貴族にとって離婚は「ユニコーン」のようなものだと。
どこかにいるらしいが、誰も見たことがない幻想種。
グランデス・デ・オルテガのような大貴族には特にそうだ。
互いに殺し合うことになっても、法的には一緒に暮らし続ける。
イネスが「捨てるのは彼がすべきこと」と思っていても、
その出口はそもそも存在しないのだ。
「ユニコーン」なのだから。
カッセルはそれを知っていた。
逃げられないのではなく、逃げるという選択肢がそもそも最初から幻なのだ。
考察03|「傷つけないで」
ラウルの最後の言葉は、脅しでも牽制でもなかった。
「どうかイネス様を傷つけないでください。どうか大切に。」(引用:原作2巻)
——わかっている。
しかしラウルが去った後もその言葉が消えない。
傷という言葉が、砂粒のように口の中にざらざらと残った。
イネスを傷つけるかもしれないという可能性。
カッセルはこの夜初めて、それを自分のこととして受け取り、その重みを感じた。
まとめ|わかっている、では足りない
カッセルはこの夜、嫉妬を認めます。
ラウルへの不快感を認め、イネスを分け合いたくないという、心の狭い根性が自分の中にあることを認めました。
それでも「傷という言葉」だけは、消えなかった。
わかっているだけでは、何も変わらない。
砂粒はそのまま、口の中に残り続けた
嫉妬を認めた夜。
傷という言葉を初めて恐れた夜。
そして次回、カッセルは、さらに自分でも理解できない感情へ踏み込んでいきます。
📚この記事を読んだ方へ
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📖 今回のエピソード対象範囲
| プラットフォーム | 対象話数 |
| ピッコマ・LINE漫画・COMICO | 第31話相当 |
| めちゃコミ | 第32話相当(推定) |
📖 作品情報・配信プラットフォーム
- 邦題: この結婚はどうせうまくいかない
- 原題: 이 결혼은 어차피 망하게 되어 있다
- 原作: CHACHA KIM
- 脚色: CHOKAM
- 作画: Cheong-gwa
【日本語版漫画】
・ピッコマ(最新話先行配信)
・めちゃコミック
・LINEマンガ
・comico
📖 原作小説・漫画(韓国語版)について
管理人ロゼは、完結までの物語を見届けた後も、以下の公式配信サイトで大切に作品を追い続けています。
- 原作小説:韓国公式サイト(RIDI)にて配信中
- 原作漫画:kakaopage
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