この結婚はどうせうまくいかない 原作7巻終章-11あらすじ|僕が君の命だというんだな【ネタバレ】

この結婚はどうせうまくいかない 原作7巻終章-11|僕が君の命だというんだな この結婚はどうせうまくいかない

🌹 本記事は、『この結婚はどうせうまくいかない』原作第7巻・終章をもとに、高解像度あらすじ形式で構成しています。
会話部分や必要な箇所では、原作の表現を引用しています。
ネタバレ注意:ここから先は、重大なネタバレを含みます。
地名・人名について:本作には現時点で原作小説の公式日本語翻訳版がないため、地名・人名などの固有名詞は原文をもとに当サイトで日本語表記しています。今後、公式日本語版で異なる表記が採用される可能性があります。

終章|風はかつて吹いていた場所へと帰っていく 11

イネスの手紙を読み終え、すっかり自分の世界へ入り込んだカッセルに、マウリシオとマーソ大尉は呆れ返る。

そして封筒の表に書かれた、たった一言。

——『Carcel, mi vida.』

それを目にした瞬間、カッセルの脈拍は跳ね上がった。

私のイネスを侮辱するな

「……ディオス・ミオ!我が神よ、いまだにこんな状態でいらっしゃるとは」

イネスが「正気を保ちなさい」と最後にもう一刺ししてきた直後。

マーソ大尉を連れて船室へ戻ってきたマウリシオが、呆れ果てたように額を叩いた。

カッセルは時折、本当にイネスが遠くからこの男を操っているのではないかと疑いたくなる。
市場で揺れる、操り糸のついた人形のように。

一体、手紙に何が書かれていたらそこまで呆けていられるのか。

好奇心を隠そうともしないマウリシオを、カッセルは冷たく退けた。

「お前が知る必要はない」

(マウリシオは)受取人が死んだと思われていたにもかかわらず、封筒の封すら破らなかった男だ。
しかも、自分の命まで救いに来てくれた。
それでも、たびたびイネスを代弁するような態度を取ることだけは気に入らない。

(貴様がイネスの何を分かっているというんだ)

一方、マーソはそんな上官の愛妻家ぶりには慣れきっているらしい。

「とりあえず患部を見せてください、大佐殿」

軽く受け流し、そのまま包帯を解き始めた。

Carcel, mi vida

その傍らで、マウリシオが床に落ちていた封筒を拾い上げた。

内容までは分からないが、これだけでも「温度」は分かる——。

そう言って封筒の表を示した瞬間、カッセルが反応した。

怪我をしている方の腕を無意識に動かそうとして、マーソから容赦なく暴言が飛ぶ。

上官へのあまりの遠慮のなさにマウリシオだけが一瞬凍りついたが、当の二人は気にも留めていない。

カッセルは反対の手で封筒を受け取った。

そこには、こう書かれていた。

『Carcel, mi vida.』
——カッセル、私の命/私の人生へ。

「大佐殿。脈拍が異常に速くなっています」

「ああ」

何に頷いているのか、自分でも分かっていない。

無人島から救出されたばかりの男の顔が、隠しようもなく赤らんでいた。

「前回も申し上げましたが、治療中は淫らなことを考えてはなりません」

「前回も言ったが、イネスのことを考えていたんだ」

「それを区別する意味がありますか?」

「私のイネスを侮辱するな」

「あの、マーソ大尉は大佐殿を侮辱したのだと思いますが……」

自分が侮辱されることなど、どうでもいいらしい。

イネスでなければ。

カッセルは再び、自分だけの世界へ沈んでいった。

「まったく、病気みたいな愛だな。深刻すぎる」

怪我の功名

やがて包帯をすべて解き終えたマーソは、傷口を確認した。

状態は、想像していたよりも悪くない。
一ヶ月以上、薬で眠らされていたことも、結果としては幸いしたらしい。

これほどの重傷を負った直後にカッセルが目を覚ましていたなら、一刻たりとも身体をじっとさせてはいなかっただろう。

むしろ身動きできない状態に置かれていたからこそ、ここまで回復できたのだとマーソは判断した。

「今回は珍しく、洗う際にもここには水をつけなかったようですね。よくおやりになりました」

「……義父上に、離婚しろと突っつかれるような口実を作りたくなくてね」

昨日までは、腕を切断されても仕方がないと思っていた。
実際に腕が残っているのを見てからも、すでに腐り始めているのではないかと考えたほどだ。

それでも、こうしてまだ自分の身体に繋がっている腕を見ているうちに、だんだん切り落とすのが惜しくなった。

何より——バレスティナ公爵の顔が浮かんだ。

戦死通知で娘を一時とはいえ未亡人にしただけでは飽き足らず、
今度は片腕になって戻ってきたのか——そう一喝する義父の姿が、あまりにも鮮明に想像できた。

実際、出征前にも公爵は娘に隠れて義理の息子を捕まえ、もし身体に大きな障害を負って戻ったなら、「己の良識に従って身を処せ」と脅していたのだ。

どうせなら、腕は二本あった方がいい。

そしてマーソによれば、その腕が今も残っていること自体、かなり幸運だった。

味方の軍医なら、これほどの重傷を前にすれば、悪化する前に切断していた可能性が高い。ところが海賊たちは、責任を負わされることを恐れたのか、滅多なことでは刃物を入れず、ひたすら看護に徹したらしい。

「あれほど遠くまで漂流されたというのも、何か運命的ですね」

マーソはそう言った。

だが、カッセルの頭には別のことが浮かんでいた。

スパニラ近海から、遥か南のガンベラまで。
重傷を負った自分が、死ぬより先に陸へ流れ着いた。

先ほどから引っかかっていた、あまりにも不自然な漂流。

そして、自分を拾った海賊たち。

——バルカ。

運命などではない。
金に目が眩んだバルカが仕組んだことなのだろう。

だとすれば、なんとも皮肉だった。
殺そうとした者の企みが巡り巡って、自分を生かした。

しかも、そのおかげで腕まで二本とも残っている。

僕が君の命だというんだな

マーソがウォッカの瓶を開けた。

カッセルはそれを横目で確認しながら、頭の中では別の言葉を繰り返していた。

——『Carcel, mi vida.』

(僕が君の人生——命だというんだな)

(そうなんだな……)

大きく開いた患部へ、強い酒が直接注ぎ込まれる。

本来なら、絶叫してもおかしくないほどの激痛だった。

ある者は叫び、ある者は気絶する。
その両方をやらかす者さえいる。

ところがカッセルは、静かに横たわったまま、わずかに口元をひくつかせただけだった。

マウリシオが「さすが大佐殿だ」とでも言いたげに見つめようと、
マーソが「やはり正気ではないのでは」とでも言いたげに見つめようと、カッセルには、どうでもよかった。
そもそも、何ひとつ目に入っていない。

(僕が君の人生——命なんだな……)

腕がまだついていて、本当によかった。
イネスの「命」である男が片腕だなんて、自分自身が許せたかどうか分からない。

『Mi vida』などと呼ばれていなかったなら、いざ知らず——。

「こちらの指を動かすことはできますか?」

「ほんのわずかなら」

微弱ではあるが、悪くない兆候だという。
時間をかけてリハビリを続ける必要はある。

だが、そんなことは問題ではなかった。

古来より、

『イネスの人生——命』に、努力して成し遂げられないことなど何もなかった。

カッセルは、心地よさそうに笑った。

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📖 作品情報・配信プラットフォーム

この結婚はどうせうまくいかない 이 결혼은 어차피 망하게 되어 있다

原作CHACHA KIM 脚色CHOKAM 作画Cheong-gwa

日本語版漫画

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韓国語版(原作)

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